2022/02/16 13:00

ども。
製作担当の中西です。

今回はタイトル通り、
Lotustorksに寄せられるお問い合わせの中から
アノダイズドピックガードについてお話ししようと思います。


Lotustorksでは通常の(と言っては語弊がありますが)ピックガードも扱っています。
ではなぜ今回アノダイズドピックガードに限定してお話しするかと言うと、
金属製であることが理由として挙げられます。

そう申しますのも、
実はセルロイドやプラスチック系の製品ですと、
厳密には楽器に適合していなくても装着可能であることが多々あります。

これは素材の特徴に由来するもので、
多少の変形や無理な装着にも柔軟に対応できるからです。

そのため元々楽器に装着してあるピックガードであっても、
ビンテージ楽器というわけではないのに
個体によって取り外しが固かったりゆるかったり。。。
そのような経験があるという方もおられるのではないでしょうか。

ですがピックガードが金属製であればなかなかそう簡単な話ではありません。

アノダイズドピックガードは基本的にアルミを中心とした合金でできています。
そのため多少のネジを斜めにする程度のことならともかく、
ネック幅が広すぎてハマらない、
コントロールプレートに干渉してハマらない、
等々のことに関しては
邪魔をしているどちらかを削らないことには
どうしようもありません。

もちろんそうした寸法に関しては想定済みです。
プレイアビリティや目視では判別が難しいレベルで
多少のゆとりをもった設計にしているので、
大抵の楽器に対して汎用性を持っています。

ですがジャズベースやテレキャスターなど、
独立したコントロールプレートがある場合、
ピックアップをピックガードではなくボディに固定されている場合、
それらはどれも0.1mm単位で寸分違わない配置なのか。
同一モデルであればどの楽器も絶対に同じと言い切れるのかと言えば、
人の手で作業している以上、
全て異なる
と考えるのが至極自然です。
(と言うか実際楽器ごとに個体差があります。)

よくお持ちの楽器にピックガードが装着可能かというお問い合わせをいただきます。
もちろんお持ちの楽器とは言え分からないことも多いでしょうし、
微力ながらミュージシャンの方々の助力になればと思っていますので、
そのようなお問い合わせは大歓迎です。

ですが先述ような事情から、
こちらから言及できるのは可能性の範囲を出ることはできません。

たまに純製品なら同じ図面から製作しているので確実に装着できる
といったようなことをおっしゃる方がおられますが、
本当に装着したことがあるのかと疑いたくなります。

純正品であろうが、
ネジ穴のズレなんて
マジ日常茶飯事
です。

Lotustorksではユーザーの方々と誠実にお付き合いしていきたいと考えています。
お問い合わせに対する回答を曖昧に感じてしまわれることもあるかもしれません。

しかしこれは適当な回答をしているわけでは決してありません。

可能な限りの情報
できる限り誠実
お答えしている結果です。

ユーザーの方々にしてみたらかなりの金額を捻出して購入していただくので、
これも製品サプライヤーの責任ではないでしょうか。

そもそも直接見てもいない楽器、
触ってすらいない楽器に装着できると即断言する方って
何を根拠に言っているのでしょうか。

ネジ穴のズレなんて当たり前なんだからハマると答えておけばいいっしょ!

いいわけあるか。(圧)

回答にあたっては心苦しい内容となってしまうことも多々ありますが、
この点についてはぜひご理解いただけますと幸いです。


ではまた。


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