2025/04/06 00:00
ども。
製作担当の中西です。
ようやくリリースとなりました。
KABUKI MUTE - sweet -
KABUKI MUTE - bitter -
それぞれに4弦用と5弦用がありますので、
計4種類の発売ということになります。
ようやくと言うのは他でもない、
Lotustorks設立にあたって一番最初の商品アイデアがこの商品だったわけです。
2018年だか2019年だかにLotustorks設立の構想があったので、
なんじゃかんじゃリリースまで約6年かかったわけです。
遅すぎて草
そもそものことを言えば私(中西)は、
当初Lotustorks設立自体に難色of難色を示していました。
まぁそのあたりの回想や商品に対する想いについては吉川さんにお任せした記事を↓↓
私は制作担当らしく、
またせっかくのブログ形式ですので
気楽な感じで製品そのものの特徴や使い方、
その他注意点なんかをお伝えできればと思います。
まず気になるのが異なる2タイプ
sweet とbitterってなんぞや??
ということだと思います。
いやそれはもうsweetとbitterなんよ。
元はと言えば製品効果の強さ別に
弱と強
を作りたいなと考えていました。
ベースでいい塩梅にミュートできるアイテムですので、
まぁ当然の発想かと思います。
ただ制作を進めていく過程で、
強さ別ではなく
ニュアンス別もおもしろい
という結論にいきつきました。

正直に言えば実際に試してみて体感していただくのが一番ですが、
そんなこと言っても仕方ないのでsweetとbitterについて頑張って言語化してみたいと思います。
抽象的な表現も多くなるかと思いますが、
ぜひ悪しからず。
・sweet
我ながらsweetとはよく言ったもので、
当然ミュートがかかるのですが、
音が心地よい残り方をします。
物質で音価を抑えにかかっているわけですが、
物とは思えない温かみが確かにあると感じていただけるはずです。
正直この感覚に関してのみ言えば、
他の手法で得ることはまず不可能ではないでしょうか。
・bitter
我ながらbitterとはよく言ったもので、
音の減衰や長さ、
取り分け余韻に明らかなキレがあります。
ここでお間違えいただきたくないのが、
この感覚はsweetと比較した場合の話であって
決してプツっと音を完全に断ち切るようにしているわけではありません。
ですが音全体がスッキリまとまって、
たるみなく音像が浮かび上がる感覚、
これはこれでbitterでしか得られません。
実際にお使いいただければ商品タイプが
dryではなくbitterであるとお分かりいただけるかと思います。

見てお分かりいただける通り、
どちらのタイプも弦の下で振動を受け止めることで効果を発揮します。
そのため大なり小なり効果の程度はセッティングにも依存しますし、
今となっては強弱ではなく
sweetとbitterで制作して本当によかったと考えています。
ちなみにセッティングを考慮するならば弦の振動を上から抑え込むのがセオリーですが、
ちょっと振動特性や物理的な問題でそれは不可という結論に達しました。
まぁ小難しいハナシなのでそれはまたの機会に。
つかそもそも手の平でミュートかければええやんと感じたそこの、
アナタ!
鋭い!!
パームミュートという奏法が存在しますので、
確かにそれでも似たような音を出すことは可能です。
アレはアレでもちろん有用な技法ではあるのですが、
この商品は先ほどタイプ別の特性を書いた通り完全に別物と考えていただければと思います。
まずこのアイテムならミュートをかけるにあたって
プレイヤーの技量が完全に不要で無関係ですし、
かかり具合が一定で、
どこでも誰でも確実な再現性があります。
さらにパームミュート奏法では対応不可能な速いフレーズに
ナンボでも対応可能
となります。
どうです??
少し世界が広がりそうな気がしませんか??
ではここらで実際の使用方法についてご説明しておきましょう。

こちら4弦用のKABUKI MUTE - bitter -です。

ギュっと潰して、

弦の下に、スッ。
以上です。
感覚的には耳栓に近いものです。
潰して形が戻るまでに入れ込むだけですので、
この上なく簡単ではないでしょうか。
ただbitterに比べるとsweetは
潰してから形状復元するまでが早いため
若干のコツのようなものが必要になります。
慣れの部分かと思いますが、
ぜひその点を念頭に。

また当然と言えば当然のことですが、
何百何千回と出し入れする装着を繰り返すと
楽器ボディとの摩擦で塗装が弱くなる恐れがあります。
取り外しを行う際には画像のように潰してから行うようにしてください。

うって変わってこちらは
4弦用のKABUKI MUTE - sweet -です。
sweetについては白い部分が
非常に変色しやすい仕様になっています。
新品の時点ですでに変色していることもありますが、
製品の仕様で品質にはなんら問題ありません。
この点については開発段階で避けることも検討しましたが、
先述したsweetでしか得られない絶対的特性を優先しました。
見た目にはちょっとアレかもしれませんが、
効果に問題はありませんのでご理解いただければと思います。

またsweetとbitterに共通している点として、
低音環境下(冬の外気等)では製品が硬化し効果が強くなる傾向があります。
ただ温めれば元通りですので、
手でニギニギして温めてもいいですし、
画像のようにポケットにスッでもOKです。
冬であっても普通に暖房がかかっている室内であれば
まず大丈夫です。

さて、
この製品には4弦用と5弦用があります。
それぞれ何が違うのってことについてですが、
やはり弦が一本多い、
特に5弦ベースに貼られるLow-Bの圧倒的な振動エネルギーを念頭に置いて
それぞれに合わせたチューンナップを行っています。
本当はどちらにも使用できるような製品を開発したかったのですが、
あっちを立てればこっちが立たずというか、
無理に合っていないものを使うと
絶望的コレジャナイ感
がどうしてもついてきます。
そのためのタイプ別、
そのための弦数別専用設計です。
ぜひお持ちのベースに合わせたセレクトを行っていただければと幸いです。
なお弦の本数が合っていても
楽器寸法の都合で設置できないことが十分にあり得ます。
商品ページの画像に製品寸法を掲載していますので、
ご購入前に必ずお持ちの楽器に装着可能かご検討ください。
ずいぶん長くなってしまいましたが、
最低限こんなところでしょうか。
伝えたいことは他にも山ほどありますので、
何かあれば追記する形をとらせていただきます。
世に送り出すまでずいぶん時間がかかってしまいました。
ですがいい製品に仕上がったと自負しております。
レコーディングを行うミュージシャンの方にとっては、
引き出しとして持っておいて間違いなく損がありません。
ライブがメインの方にとっても、
必ず新しいインスピレーションになるはずです。
ただ私個人としてお届けしたい理由は、
仕事だろうが趣味だろうが
そんな括りや立場などというものは一切関係なく、
またベースを弾く楽しさに出会えるから
に他なりません。
今まで弾いてきた音が、
これから弾いていく音が、
初めて弾いてみる音が、
すべてがそれまで知らなかった自分の音として
新しくあなたの世界を広げることができる製品だと信じているからです。
楽しさの根源はすでに自分の中にあると思います。
それらを発掘、再発掘するため
ぜひお手にとってお役立ていただければ、
製作担当としてこれ以上はありません。
ではまた。
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